そもそも「自信」とはなんなのでしょう?
小学館の「デジタル大辞泉」にはこうあります。
自分で自分の能力や価値などを信じること。
自分の考え方や行動が正しいと信じて疑わないこと。
(引用元:コトバンク|自信)
「自信がない」とは、
この反対だと言えるでしょう。
つまり、次のような状態です。
自分で自分の能力や価値を信じられない。
自分の考え方や行動の正しさを疑っている。
Q.「自信がない」とはどんな状態?
A. 自分の能力や価値を信じられない状態。
「自分に自信がない」とはどのような状態か、
大まかにわかりましたね。
次は、もっと具体的に見てみましょう。
自分に自信がない人は、
自信がある人とどう違うのでしょう?
自信がもてない人には、
どのような特徴があるのでしょうか。
自分に自信がない人の特徴
「自分に自信がない」とはどのような状態か、
大まかにわかりましたね。
次は、もっと具体的に見てみましょう。
自分に自信がない人は、
自信がある人とどう違うのでしょう?
自信がもてない人には、
どのような特徴があるのでしょうか。
人間科学の博士号をもつ高井範子氏
(大阪行岡医療大学特任教授)の論文
「自信感形成要因および自信感の発達的変化
──青年期から高齢期を対象として──」では、
「自信感」を形成する要因が4つ挙げられています。
① 自己肯定感
② 人間関係構築力
③ 有能感
④ 立ち直り力
ここでいう自信感とは
「自分のあり方に自信をもっている感覚、
あるいは、自分に対して自信をもって生きていると
感じられていること」です。
「自信があると自覚している状態」とも
言い換えられるでしょう。
自信感と自信はまったく同じではないものの、
共通する部分は大きいと考えられます。
「自信感形成の4要因」を念頭に置いて考えると、
自分に自信がない人の特徴は、次のように
挙げられるのではないでしょうか。
1 積極的に行動できない
自信感の形成要因として
挙げられた「自己肯定感」とは、
ありのままの自分をポジティブに
受け入れられる感覚です。
自信は「自分の考え方や行動が正しいと
信じて疑わないこと」なので、
自信と自己肯定感は少し異なりますね。
高井氏のアンケート調査では、
「自己肯定感」に関する項目のひとつとして
「私は何をやってもダメな人間だと感じている」
がありました。
この項目に同意した人ほど、
自己肯定感が弱く、
自信も弱いということになります。
「自分は何をやってもダメ」だと思っていると、
「○○をやってみようかな」という挑戦心や
意欲は湧きませんよね。
「自分の発言に自信がないから」と、
職場のミーティングで意見を言うことも難しいでしょう。
自分に自信がない人には、
「積極的に行動できない」という特徴が
あると考えられます。
Q. 自信がない人は、なぜ積極的に行動できないの?
A.「自分は何をやってもダメだ」と感じているから。
(自己肯定感については、以前投稿した
「自己肯定感低い人特徴3選」を参照してください)
2 自分で決められない
自分に自信がない人は、自己肯定感も低いもの。
心理カウンセラーの中島輝氏によると、
自己肯定感が低い人の特徴には
「周囲への依存度が強い」があるそうです
(東洋経済オンライン|自己肯定感が
低い人に表れる危ない5つの特徴)。
先ほど説明したように、
自分に自信がない人は、
なかなか行動できません。
つまり、自分が何をすべきか
考えたり決断したりすることが苦手なのです。
自分の決断に自信がもてないため、
周囲の人に決めてもらうのです。
それがクセになり、ますます自分で
決められなくなっていきます。
自分では決められないから、
ほかの人に決めてもらわないと困る……
つまり、依存です。
そして、自分だけで決断しなければならず、
ほかの人に頼れない場面が来ると、
手も足も出なくなってしまうのです。
Q. 自信がない人は、なぜ自分で決められないの?
A. 周囲の人に依存しがちで、
決めてもらうことがクセになっているから。
3 人付き合いが楽しくない
高井氏は、自信感形成の要因として
「人間関係構築力」も挙げています。
人間関係をうまく築けている人は
自信をもちやすい、ということです。
高井氏によるアンケート調査には、
「私はいろいろな人間関係をとても楽しいと感じている」
「人間関係がうまくいかないことが多い」
といった項目がありました。
これらの項目への答え方に、
自信感との関連が見られたそうです。
「自分に自信があると人間関係がうまくいく」のか、
「人間関係がうまくいっているから自分に自信がもてる」のかは、
はっきりと言えません。どちらも正しいとも考えられます。
いずれにせよ、自分に自信をもっている人は、
人付き合いを楽しんでいる傾向があるのです。
Q. 自分に自信がない人の特徴は?
A. 自分に自信がない人は、
「人間関係がうまくいかない」と感じることが多い。
4 自分を卑下する
高井氏は、自信感の形成要因として
「有能感」も挙げました。
「私はいろいろな良い素質をもっている」
「私は自分の仕事(役割・勉強など)をうまくこなす力がある」
といった項目への答え方が、自信感と関係していたそうです。
有能感とは、「自分には能力がある」と感じている状態。
自信とは「自分で自分の能力や価値などを信じること」
なので、自信と有能感は強く関係しているとわかりますね。
有能感が低い人は、
「自分には能力がない」と感じているわけですから、
自己評価も低くなってしまいます。
Q. 自分に自信がない人の特徴は?
A. 自信がない人は、自分のことを
「役に立たない」「価値がない」と思いがち。
5 落ち込みやすい
高井氏の挙げた自信感形成要因には
「立ち直り力」があります。
「私は少々つらいことがあっても乗り越えていく力がある」
「ささいなことでも落ち込み、なかなか立ち直れない」
といった回答項目と関係しているそうです。
自分に自信がある人は、
嫌な出来事があっても乗り越えやすいのに対し、
自分に自信のない人は嫌なことを引きずり、
なかなか立ち直れないと考えられます。
困難な状態から立ち直れることは
「レジリエンス」と呼ばれます。
高井氏の研究でも、
自信感の尺度と「自尊感情(self-esteem)」
の尺度は「非常に高い相関を示した」とされています。
自分に自信のない人は、
レジリエンスが低い傾向にあると考えられるでしょう。
Q. 自分に自信がない人は、なぜ落ち込みやすいの?
A. 困難から立ち直る能力「レジリエンス」が低いから。
(STYDYHACKER記事より抜粋)
いかがだったでしょうか?
自分に自信がない人の特徴
1 積極的に行動できないこと
2 自分で決められないこと
3 人付き合いが楽しくないこと
4 自分を卑下すること
5 落ち込みやすいこと
自信がない人の特徴が、
お分かりいただけと思います。
次回は、自分に自信がない原因について
紹介したいと思います。